有名な仕手筋、加藤あきら

世の中が不況になればなるほど、一発逆転を狙って株やFXに投資する人が増えるのが世の中であります。そういう初心者を養分にすることで大多数の株の仲買人及び一部の仕手筋が生きていることは間違いないのですが、こういった世界にはさらにその上がいることでも知られており、中でも兜町の風雲児と恐れられた加藤あきらのように黒い人脈を駆使して財界の超大物と接触、彼らの窓口に納まることで世間に蠢く情報と金の流れを把握して続々と巨額の資金を得ていく。そんな存在がいるのが株という世界なのです。

けれど、彼が絡んだと表ざたになっている仕手株というものは実はそれほど多くはありません。現実は、そういった事実と虚実が入り混じった噂、さらにはその2つを上手に使ったイメージ戦略こそが、株の世界における武器になるため、彼もあえて暴力団との関係や宗教への深いかかわりも隠さずに、何をするのか分らない存在という余計な不安を世間に持たせてから、それをコントロール。彼が笑えば株式が安定し、彼が激怒すれば特定の仲買人を通じて世間の株屋が大騒ぎする。そんなイメージを植えつけたことで、日本経済が沸きに沸いたバブル時代、彼の率いた株式集団「誠備グループ」はとてつもない巨利を貪ることとなります。

しかし、その後、失われた20年がやってくると同時にインターネットという世界中の幻想を打ち砕く武器が行き渡ったことから、株式の世界からも徐々に幻想という霧が晴れていくこととなり、財界の黒幕やフィクサーといった存在は情報の海へと消えていくことになります。というのも、特定の情報こそが命だった人々が、どこの誰でもその情報を得られて全員で最適解を得るのが当然の世の中になったら、幻想が打ち砕かれるのも仕方がない話なのですから。その上で、暴対法が施行され特定宗教についても内実がさらけだされる世の中では、さすがに兜町の風雲児も鳴りを潜めるしかないのかもしれません。

有名な仕手筋 加藤あきら

株式市場には様々な銘柄が上場していますが、そのなかには企業が望んでいるわけではなくとも「仕手株」になってしまう銘柄があります。仕手株とは、莫大な資金力を持った集団や個人が特定の銘柄をターゲットに定め、水面下で株式を購入してから大量の売買を行うことで人気のある銘柄だと思わせ、一般投資家がその動きに乗り株価が高騰したところで購入しておいた株式を一気に売却した額の利益を上げるもくろみが立てられている銘柄のことを指します。そして、そういった仕手株を仕込む集団や個人のことを「仕手筋」と呼び、日本の仕手筋として最も有名と言えるのが加藤あきらという人物です。
加藤あきらは1941年に相場師であった父の元に生まれ、大学卒業後に証券会社に就職して自らも株式市場で生活の糧を得る相場師になりました。しかし、証券会社での勤めは長く続かず、退職後に様々な職業を転々とします。そして、再び証券会社に就職して多くの顧客を獲得し、仕手筋としての地盤を整えていきました。
そして1977年、最初の仕手集団を立ち上げます。そして、この団体が加藤あきらのキャリアで最も有名な仕手集団に発展し、数々の仕手株で法外な利益を上げ続けました。加藤あきらと配下に置く仕手集団が関わった仕手株は、元々の株価が200円前後だったところが瞬く間に3000円前後まで上がるなど不気味なほどの急上昇を見せた銘柄が少なくありません。仕手戦は株式市場にとどまらず、場合によっては企業の発行済み株式の70%以上を買い占めて会社を乗っ取るという手法をとったこともあり、まさにありとあらゆる手段で利益を上げてきたのです。
加藤あきらは複数回にわたって逮捕されるものの、現在でも仕手筋として株式市場に影響力を及ぼしているのです。